セーファーセックスについて
“より安全なセックス” という考え方
セーファーセックス(Safer Sex)とは、
セックスの時にHIVやその他の性感染症(STI)に感染したり、
感染させたりする可能性をできるだけ減らす行為を指します。
英語で“Safe”といえば“安全”という意味なので、“Safe Sex”といえば安全なセックスを指すことになります。
安全ということですから、感染の可能性を完全になくす必要があります。
それでは“Safer Sex”ではどういう意味になるのかな…。
こうなると、どうもピンとこない人も多いのではないでしょうか。英語で“Safer”は比較級の表現で“より安全な”という意味を指します。
それは、感染の可能性をできるだけ減らすための“より安全なセックス”という考え方なので、コレが正しく完璧なやり方があるというわけではありません。その時の、自分や相手の体調や精神状態によってやり方の基準は変わるものですし、相手との関係性によっても変わってきます。
そういった意識をもって、その時々に応じた自分なりの“Safer Sex”を作り上げていけばいいということなのです。
Safer Sexを実行するのに大切な3つのこと
- 1HIV/エイズや他の性感染症についてきちんと知る
- 2性感染症が、どんな行為や経路で感染するのかを理解する
- 3自分の欲望とそれに対するリスクについて考えて、納得できる具体的な基準を作る
自分や相手の欲望と心身の状態の組み合わせによってSafer Sexは様々なカタチが存在します。
試行錯誤を繰り返しながら“よりSafer”になるような工夫をしてセックスを楽しんでください!
自分のカラダをチェックしてみる
Safer Sexを実践する上で自分の身体の状態を知ることはとても大切なことです。健康診断を受けて健康の状態を確認するのと同じように、性感染症についても感染していないかを確認する必要があります。その方法としてHIV抗体検査などがあります。
検査機関によって、HIVと一緒に梅毒やクラミジア、肝炎などの検査を受けられるところがあるので、下記に紹介するサイトなどで確認をしてみて下さい。
- HIV抗体検査ってどういうことするの?
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HIV抗体検査は、スクリーニング検査と確認検査という2段階の検査で採取した血液を調べます。
まずは、スクリーニング検査でHIVに感染しているかどうかのふるい分けをします。
スクリーニング検査で反応が出なければ「HIV検査陰性」とします。
反応が出た場合は、今度は感染しているのかどうかをもう一度調べるために、確認検査をします。そこで反応が出れば、「HIV検査陽性」とします。通常の検査では、検査をしてから結果の告知までに一週間かかりますが、その他に検査を受けて30分後程度で結果が分かる即日検査(迅速検査)をやっている検査機関もあります。
即日検査は結果が早く分かるというメリットがありますが、ごく稀に約1%の割合で感染していないのに、陽性反応が出てしまう場合があります。
これを偽陽性といいますが、この場合もスクリーニング検査と同じように陽性反応が出た場合には確認検査を行うので、その結果を一週間後に伝えることになります。
即日検査では陽性反応が出たからといって、必ずしも陽性とは限らない場合があることを覚えておいてください。 - ウィンドウピリオドってなに?
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HIV抗体検査では、採血した血液中にHIVウィルスに対する抗体ができているかどうかを確認して、陽性か陰性かを判断します。
抗体ができていれば陽性反応が出るのですが、感染し、抗体ができて検査で確認ができるようになるまでには、約8週間かかると言われています。
なので、正確な検査結果を知るためには、感染が疑われるセックスをしてから8週間たって検査を受けることが勧められています。
このように、感染してから抗体ができるまでの8週間程の期間のことを「ウィンドウピリオド」といいます。 - HIVに感染した場合は?
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検査の結果でHIVに感染していることが分かれば、検査機関で相談をしたり、病院の紹介を受けて、これからの生活について考えることになります。
その上で不安なことや困ったことがある場合には相談できる機関が用意されています。そういった相談機関には本人だけでなく、周りの人たちも利用できるものがあります。
また、対面での相談や電話相談などもありますので、自分の利用しやすい相談方法や時間を選択できるようになっています。
また、陽性者同士の交流ができる対面でのミーティングやWEBサイトなどもあるので、相談や情報交換などがしたいときに利用できます。 - HIVに感染していなかったけれど…
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検査結果が陰性だったとしてもその状態が続くかどうかは分かりません。またその時の検査結果は、約8週間前の感染が疑われるセックスについての結果なので、その後の状態については検査を受けるまでわかりません。ちょっと感染のリスクの高いセックスをしてしまったかな?と思った時は検査を受けたり、普段から自分のセックスを振り返って感染しない工夫を試してみたりして、セックスを楽しんでください!